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沈み込み帯のテクトニクス・造山運動
日 本列島は沈み込み帯に位置し、その地質構造には沈み込み型造山運動のプロセスが反映されています。日本列島の構造発達史のみならず、北米西岸や東岸の造山 帯の構造発達史も研究対象とし、太平洋型造山運動の一般モデルの構築を目指しています。これまでに中・古生代微化石層序学的方法、特に放散虫年代学を用い る方法を開発し、過去の付加体の内部構造の解析方法を確立しました。また、弱変成付加体に放射性年代学を初めて応用し、水平パイルナップの段階的成長で特 徴付けられる日本列島の構造発達史モデルを示し、従来の解釈からの大改定を提案してきました。さらに、日本で開発したこれら微化石年代学と放射性年代学を 付加体に適用する手法を、米国西岸のコルディエラ造山帯に応用した研究を行いました。また、プレート沈み込み帯でできる付加型造山帯の一般構造の解明を目 指してきました。最近は新たに有効な手法として砕屑性ジルコン年代学を用い、構造浸食など次世代のパラダイムに基づいて研究を進めています。
海溝における付加プロセスの概念図
(Matsuda & Isozaki, 1991)
日本列島のテクトニクス概略年表 (磯崎ら, 2011)
西南日本の地体構造区分と模式断面図 (Isozaki et al., 2010)
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